都市伝説を巡る少女の奮闘
「都市伝説解体センター」は2025年2月にリリースされたアドベンチャーゲーム。2000円を切る低価格ながら、様々な魅力に富んだ良作で早速人気になっています。
都市伝説を題材にしたゲームを愛する者としては是非プレイせねば……ということで、感想を書いてみようかと思います。アドベンチャーゲームですので、致命的なネタバレは避けて。
※多少のネタバレを含みます。
プレイ感想
愛着の湧くキャラクターたち
特殊な悩みを持つ主人公・福来あざみ、相棒となるジャスミン、謎の多いセンター長……。彼らが都市伝説に立ち向かって謎を解き明かしていく、という非常に分かりやすいストーリー。シンプルながら魅力的に感じるのは、彼女たちのキャラクター像が明確であり見ていて飽きないからでしょう。
あざみの振り回され感、ジャスミンのやる気のなさの裏に隠れる謎、すべてが怪しいセンター長。さらに各話ごとの登場ゲストも癖のあるキャラクターが多く、まさに短編のお手本のような構成。ノベル・アドベンチャーはやはりキャラクターあってのもの、ということを改めて痛感するところです。
短編を繋ぐストーリー
本作は全6話構成。各話ごとに物語は完結しながらも、大きな謎が徐々にあざみ達へと襲い掛かることになります。果たしてどこまでが都市伝説で、どこまでが現実なのか。現代におけるこの曖昧さこそが、都市伝説の都市伝説たる所以でしょうか。
最終話では、謎の人物の輪郭が徐々に明らかになっていきます。そして迎えた最終局面では……。賛否あるかもしれませんが、個人的にはかなり好きな終わり方でした。
美しきドット絵の世界
本作は各キャラクターや背景などはドット絵調で描かれています。時折差し込まれる「赤色」が際立つような色使いも特徴的。想像以上に「動く」ので、現代的なドットアート・ワールドという感じです。
気になったこと
- システム関係が多少分かりにくい。ノート関係とかはトップから各話のものを閲覧できる、とかがあると素敵(アプデに期待?)か。
- 冷静に考えると、ちょっとシナリオ進行的に無理がある点がある気もする。勢いでなんとかしている感。それはそれで良いけど。
- 肝心の都市伝説の扱いがちょっと雑に感じる。(流行り神じゃないが)「オカルト」なのか「現実的」なのか、そのあやふやな部分があまり感じられない。
- 選択肢はあるものの、基本的には総当たりの一本道。個人的には気にならないが、ミステリ的な期待をしていると肩透かしかも。
まとめ
なんやかんや書きましたが、非常に楽しめました。今後、細かいアップデートもされていく予定ということで、より遊びやすくなることを期待します。また、ぜひ続編も。
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