DEVILMAN crybaby 10話
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「DEVILMAN crybaby」の感想、10回目。
第10話、最終回です。
全10回というちょっと短いような期間の中で、原作を踏襲しつつも新展開を見せた本作。振り返ると結構オリジナル要素が(良くも悪くも)個性的だったように思えます。
10話感想
神と堕天使と地球
冒頭では、飛鳥了=サタンの正体が明らかに。かつて神に背き、髪の軍勢と戦う堕天使となったサタン。彼の目覚めにより、「デーモン・デビルマン・人間・神の軍団」という4勢力が登場することとなりました。
このあたりの経緯は原作でも分かりましたが、アニメで改めて解説されるとこれまた分かりやすい。若干原作と設定が違う気もしますが。
滅びゆく人類
そして、始まったデーモンとデビルマンの戦争。か弱き人間たちはその戦争に耐えきれず、ただただ駆逐されていきます。
しかし原作では瞬殺だった人類、本作ではかなり善戦していたのではないでしょうか。サイコジェニーへの謎攻撃だったり。人類の叡智、科学力を駆使しても勝利はない……けれど、一矢報いることくらいはできるのだなぁ。
争いの果てに
デーモン軍団とデビルマン軍団の最終決戦。……そういえば原作で唐突に登場した僧侶デビルマンとか、1話から登場していた謎の顧問とかもしっかり出演。顧問、デーモン側かと思ったらデビルマン側だったのか。
原作では最終局面はさらっと流されていますが、やはりアニメ最後の見せ場ということもあり、明VS了の戦闘は結構描かれています。仲間の命を取り込みながら戦う、いかにも悪魔らしい戦闘。
そして戦争が終わり、迎えたのは終局。滅んだ地球に残された明と了、迫り来る神の軍団。この終わり方自体は原作同様ですが、了の語りに相当な感情、悲壮感が込められており、原作のどこか悟ったような感じは全くありません。
10話諸々
デビルマンという作品
ついに最終話となり、これまでで原作デビルマンの様々なトラウマシーンも再現されました。個人的に牧村両親については、原作の方が「明のせいで」という点が強かったためトラウマ度は高いですけど、ドラマ的なやりきれなさは本作の方が良いかもしれません。その分、明の人類に対する葛藤シーンは削られたんですけど。
この明の葛藤、「人類の心無い行為に辟易する」→「人類に守る価値などあるのか」→「愛する美樹がいる限り人類が生きられない世界にはしない」→「美樹を殺した人間(人類)に絶望する」という流れこそがデビルマンの真骨頂かと思うので、この点については若干残念。
その分終盤で様々なシーンが追加されているわけですけど、原作のインパクトの方が強かったかなと。ドラマ的にはアニメ版の方が良いとは思いますけどね。
作中作の意味
そういえばデビルマンという作品が作中で登場していましたが、特に意味はなかったですね。デビルマンレディーのような意味合いでもあるのかと思いましたが。
まあ、単なるファンサービスということだったようです。逆にそこで変な設定入れられる方が困惑するのですけどね。
ネット配信の可能性
本作はNetflixでの配信というかたちで制作されました。地上波で流さない分、映像的・倫理的な規制は相当緩和されていたと思います。原作デビルマンは(原作当時の時代もあり)エログロの迫力あっての魅力が相当に大きいので、この点は大成功。
その分作画など(もしかして声優もその都合?)は簡易化されますが、それはまぁ仕方ない。迫力あるシーンはしっかりと描かれていたので問題ないです。
総じて、地上波アニメを見る感覚とは結構離れたものでしたが、非常に楽しく視聴できました。
まとめ
最初はどうなることやらと思いましたが、見ているうちに慣れてきて、これで最終話と思うと寂しくなります。
どうせならこのままデビルマンレディーやバイオレンスジャックとかも……うーん、それはそれでまた色々と問題がありそうだ。
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