【感想】「星影の館殺人事件」の感想【ネタバレ有】

2024/04/13

ゲーム感想

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 素晴らしきミステリアドベンチャー

本作は2023年に公開されたフリーゲーム。ドット絵調のイラストと懐かしのコマンド選択という、「オホーツクに消ゆ」などを思い出す作品です。

※軽いネタバレを含みます

怪異が蠢くマーダーミステリー

物語は「洋館で発生した殺人事件を探偵が調査する」という王道ミステリー。しかし本作の特徴として、人知を超えた不思議な存在である「怪異」が登場するところにあります。

発生した殺人事件は人間によるものなのか、それとも怪異が引き起こしたものなのか。通常の殺人事件調査とは異なり、怪異の存在を前提として捜査を進める必要があります。

本作で登場する怪異は、「コワバミドリ」という怪鳥。人間の喉元を捕食することで対象の声真似を可能とする……という存在。さらに、コワバミドリの死体はその場から消え失せる等々の不思議な特性もあり、事件をさらに複雑にしていきます。

登場人物たち

館を舞台としたミステリーらしく、登場人物も非常に王道的。長男夫妻、兄妹、執事などが登場しますが、人数もそこまで多くないので覚えるのもそこまで大変ではないかと思います。殺人事件や怪異に対するスタンスが各人ごとに異なり、それらが重要な調査のポイントだったり。

描き方が非常にうまく、最初は気に障るような言動が多い人物でも、終盤になると不思議と愛着が湧いてきます。奇行にもちゃんと理由付けがあるのが丁寧ですね。

コマンド式アドベンチャー

システムは前述の通り、懐かしのコマンド選択式。基本的には総当たりで色々なコマンドを試していくことになります。

一部では行動回数が限られている場面があったり、何度も選択肢ミスできない場面もありますので、そのあたりで難易度の調整がされている感じです。まぁ、どちらもそこまで難しいものではないですが。

1点、すべての謎を解決するためのフラグ(老婆の謎)は、少し分かりにくいかもしれません。

まとめ

このクオリティがフリーゲームとは、本当に驚き。シナリオや設定は丁寧、キャラクターも個性的、BGMやイラストも素晴らしかったです。非常に満足。

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