「かまいたちの夜」ライクのミステリゲーム
以前に感想記事を書いた「人魔」と同じ製作者さんの新作、「神無迷路」。今作は「かまいたちの夜」と同じような影絵ベースのミステリということで、早速プレイしました。
※軽いネタバレを含みます
プレイ感想
ゲーム概要
本作は低価格帯(500円程度)の中編(4~5時間程度)ゲームながら、全体的に丁寧に作られておりかなりの高クオリティ。前作と同じく、どうやったらこの価格でこの出来ができるのか、激しく疑問です。
今回はミステリ作品となっており、閉鎖空間での殺人事件をベースに物語が進行。キャラクターの影絵といい、前述のとおり「かまいたちの夜(2あたり)」からの影響が伺えます。
グラフィック
特筆すべきはグラフィックの素晴らしさ。背景は商業作品レベルか、それよりも良いかと思います。演出時にグリっと背景ごと動くあたり、3Dを落とし込んでいるのでしょうか。繰り返しですが、この価格帯のゲームでこの出来は異常。
キャラクターの影絵もレベルが高く、顔を描かなくともキャラクターの性格が分かる特徴的なものとなっています。特に女性キャラ、影絵ですがとてもかわいい。
シナリオ
閉鎖空間で発生した殺人事件の真相を追うことになるのですが、いわゆる本格ミステリではないことに注意。詳細は伏せますが、タイムリープや並行世界などの概念が本格的に絡んでくるので、どちらかといえばシュタゲ等に近いかもしれません。
また、その辺りを考察するにあたり、シナリオ上でも量子力学的な云々が結構なボリュームで(かつ重要な要素として)登場するので、その辺りが苦手だと少し厳しいかもしれないですね。
ただ、フローチャートはかなり強化されており、未選択の選択肢やシナリオロックがかなりわかりやすくなっていました。操作感も良いです。
気になった点
めちゃ高クオリティな作品ではありますが、一応少し気になる部分もありました。
- キャラクター描写が少し不足気味か。シナリオの長さに対して登場人物が多いのである程度は仕方ないのですが、一部キャラはどうにも描写不足に思えました。
- 前述のように量子力学的な思考がとても重要なのですが、ちょっと説明が多いように感じました。シナリオ上も非常に重要なので仕方ないのですが。
- キャラクターは日本語フルボイスですが、一部キャラのボイスにちょっと違和感。(そこまで致命的でもないですけど)
- 前作同様、日本語的に間違ってはいないけど日本語ネイティブではないな……と思うところもちらほら。これは誤差レベルですし、全体的な翻訳はかなり素晴らしいとは思います。
まとめ
本作も低価格帯ながら、大変楽しめることができました。定期的に発売されるこのシリーズ、次回も楽しみです。
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