【感想】「未解決事件は終わらせないといけないから」の感想【ネタバレ有】

2024/03/24

ゲーム感想

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 誘拐事件の謎を追う

2024年1月に発売された「未解決事件は終わらせないといけないから」。ある誘拐事件の供述を再構築していく、新感覚なミステリ。

記憶を探る手探りの旅

ひとりの女の子が行方不明となった、とある未解決事件。本作の目的は、関係する人物からの証言をもとに隠された真実を追求すること。事件の裏には関係者の嘘が満ちており、これを徐々に解き明かしていくことで事件の裏に隠された事実を知ることができます。

この解き明かす過程が非常に面白く、短編ながら素晴らしい読後感を味わえました。序盤は証言の矛盾や嘘に疑問を持ちながらも、中盤以降で見えてくる真実。この組み立て方が非常に作りこまれており、後半のカタルシスがたまらない。物語構成のお手本のような作品です。

推理の面白いシステム

上記のとおり、本作は関係者の証言を整理していくことで進行します。発言が「いつ」「誰の」ものであるのかを整理するのですが、これがまたミスリードしやすいように作られているので、序盤は特に騙されがち。ただ、ちゃんと誘導もあるので、全体的な難易度としてはそこまで高くないかと思います。

そして、証言に隠された嘘を見抜くのも重要。各自の言い分を比較し、矛盾点を確認していくのも面白い作業です。結構理不尽めな部分もありましたが。

高クオリティで低価格

本作は800円という低価格帯ながら、構成やグラフィック等々も大変高クオリティ。近年の低価格帯ゲームの作りこみには脱帽ですね。良き時代です。

また、開発は韓国の方とのことですが、日本語訳にも問題がありません。多少堅苦しいところもありますが、それはそれで味があって良き。英語/中国語/ロシア語にも対応しているようですね。

まとめ

2~3時間程度でプレイ可能な短編ですが、ゲームの後味は大満足。システムも面白かったので、今後の新作にも期待大ですね。



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