【感想】少女終末旅行 第4話

2017/10/28

少女終末旅行

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少女終末旅行 第4話

© つくみず・新潮社/「少女終末旅行」製作委員会
 前回に引き続き、少女終末旅行の感想です。本編に加え、「少女週末授業」も楽しみになってきました。

「写真」

写真を撮るふたり

前回カナザワからもらったカメラで遊ぶチトとユーリ。デジカメのようですが、電源(バッテリー?)はどのようになっているのでしょうか。

ところでカメラを撮る際、画面端には「3230.08.06.15.22」などの表示が。普通に考えれば「西暦3230年 8月6日 15時22分」の表示なのでしょうが、その日付が正確という保証もありません。相当に古い機械、とのことですし。例えば現代の電子機器でも、バッテリーが完全に飛ぶと日付情報も消えて初期値になる、ってこともありますし。……最近のではあまり無いのかな?

ただ、未来日付になることはあまりないので、少なくとも西暦3230年よりは後の時代なのかもしれません。誰かが日付設定を弄っただけかもしれませんけど。この辺、原作では触れられているのでしょうか。

廃墟の街と石像

この街もかなり老朽化が激しいようで、見渡す限りの廃墟。そしてそこら中にある謎の石像。その表情はひたすらにシュール。

石像を倒したシーンでふと思いましたが、やっぱりこの世界では少しの怪我や病気も命取りになりかねないのでしょうか。食料すら調達が難しいということは、医療器具なんて尚更不足してそうですし。さすがに未来人は病気も怪我もしないようにできている……ということはないですよね?

写真撮影

発見したセルフタイマーを使い、ふたりで写真撮影。たとえ街や石像が崩れても写真は残る……という言葉は、そのままふたりにも掛かっているのでしょう。

いつかは確実に消えてしまうふたりだけど、今はこの場所で一緒に存在していて、その証拠を写真に収める。世界事情的にそのような感傷に浸る感覚はあまりないのかもしれませんが、少なくともチトはそのようなことを考えていたのかも。

それにしても、お互いの髪型を気にしながら自然と寄り添うふたりがすごく可愛い。

「寺院」

謎の寺院の中

例の「明るい場所」にたどり着き、中に入るふたり。

チト曰く「寺院:かみさまがいるところ」。宗教や信仰がどのようになっているのかは分かりませんが、神様という概念は残っている模様。

寺院内の謎文書

「今からおよそ400年前、3人の神を祀る」。その他にも「極楽浄土」「あの世を再現」「苦しみや悩みから開放され」「死後の世界を明るく照らす存在」など、それっぽいワードが多数出てきました。

具体的にどのような宗教が信仰されていたのか、地域的なものなのか当時の世界的なものなのか、などは不明。しかしこのような建造物を作っているあたり、それなりには有名(信者の多い)宗教だったのでしょう。

かみさまのいるところ

極楽浄土:あの世を再現した、と思われる部屋。ところで「極楽浄土」という言葉自体は仏教ワードかと思いますが、その辺りと関係の深い宗教だった? まあ仏教も他の宗教の影響を受けて(地域的に)混雑していった部分もあった気がしますし(あまり詳しくないですが)、様々な宗教観が混じり合った結果の場所なのかもしれません。

宗教についてはあまり深く触れるのもアレなので止めておきますが(宗教・政治・野球の三大NGワード、とも言いますし)、少なくともリトとユーリのようなあの時代を生き抜く人々にとっては、信仰よりも生きるための食料、そして一緒に生きる友達の方が大切なようです。

ところで全然関係ないですが、「極楽浄土」と聞くと「西方浄土」を連想し、そこから「謎のズッコケ海賊島」を思い出すのは自分だけでしょうか。浄土は西方向、すげえぜモーちゃん!

まとめ

なんだか前後半ともに、とても深い話だった第4話。世界観のヒントも数多く出揃ってきまして、なんとなくあの世界について理解が深まってきたような気がします。

本作と似たような世界観、というと古くは「猿の惑星」などがありましたし、漫画でも例えば最終兵器彼女外伝の「スター★チャイルド」が近しいかもしれません。割りと昔からある人気ジャンルではありますが、その中でも設定や登場人物、話の流れなどが現代のサブカルチャー作品事情に合った作品のように思えます。

ところで今回の「少女週末授業」、予想通りゲストは謎の石像でした。魚のように喋るかと思いましたが喋らず残念。このようなミニ企画があったりエンディング動画が原作者だったりと、中々力が入っており制作側にも愛されているアニメなのかな、と思えて良いですね。

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