【感想】ダーリン・イン・ザ・フランキス 24話

2018/07/08

ダーリン・イン・ザ・フランキス

t f B! P L

 24話「わたしを離さないで」

©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

第24話。ついに最終話です。

24話感想(1)

宇宙を進むゼロツーとヒロ

ワープゲートを通り、永きの宇宙航行を続けるふたり。ヒロはもはや人間であることを辞め、定期的に襲ってくるVIRMを倒しながら敵の本拠地へ。

航行中の速度は不明ですが、そんな何年単位でかかるほど遠いんですねぇ。ワープするならもっと近場にワープすればいいのに……とは思いますが、何かしらの事情があったのでしょう、きっと。ほら、スター・ウォーズとかでも上手くワープできないことも多いですし。

地上に生きる人々

そして地球へ戻った人々は、再び自給自足の日々となりました。無事出産を終えたココロとミツル、帰ってきたナオミ、研究に励むイクノ、旅立つゴロー。彼らもまた、自分たちで考え行動する、立派な大人へと成長していったようです。

それにしてもナオミ、無事に戻ってこれてよかったなぁ。序盤は結構悲劇的な要素が多そうな気がしていたので、カレンデバイスのようなことにならないか不安だったのですが。無事にハッピーエンドで何よりでした。

24話感想(2)

最終決戦

 VRIMの本拠地へと辿り着き、ゼロツーとヒロは最後の戦いへ。地球からの仲間の祈りが届く、という演出は超王道展開でありますが、やはり王道には王道の良さがあるのかなと思います。それにしても結構長い期間祈っているように見えましたが、あの間ずっと戦っていたのでしょうか。

最後は(いつも通り)ゼロツーとヒロの気合パンチ、そしてストレリチアのガイナ立ちからのトドメ。この結局気合で乗り切る感じはグレンラガンからの系譜なのかもしれませんが、若干本作の雰囲気とは合わないような気がしないでもないです。石破ラブラブ天驚拳とか月にハートマークとかが自然と受け入れられる作風だったなら問題ないと思うんですけどね。いや、あれも初見では驚きましたけど。

時代は進む

そして何年もの月日は流れ、13部隊の面々も立派な大人に。子供もたくさん産まれているようですし、生活もだいぶ安定しているようです。

そういえば、叫竜が宇宙から戻ったことで草木などの自然も大地に戻った……というのは何故なのでしょう。それまでは叫竜がいながらも大地は荒廃していたような気がします。もしかすると作中の言葉通り、叫竜がその身体やマグマエネルギーを大地へ還してくれたのかも。そしてそれは、あの姫の意志だったのかもしれません。

あと、さらっとナナとハチの会話の中で、「我々は老いることがない」みたいなことを言っていました。子供たちはイクノの研究により寿命が伸びたそうなので、ナナとハチはまた別の調整をされていたということのようです。この辺り、今まで語られていなかったような。それにしてもイクノさんマジ優秀。APEや博士より優秀なのでは?

地球への帰還

さらに長い年月が経過し、ゼロツーとヒロの魂は地球へ帰還。かつてゼロツーの石像が残した樹の下で、転生した彼らは再び巡り逢い、物語は終幕となりました。

魂の帰還シーンはまんまトップをねらえ!の最終回だったような気がしますが、様々なオマージュが多い本作では今更でしょうか。それを言い出したら最後のセリフも、なんだか国民的ヒット作のアニメみたいだったような……、まあこれはさすがに偶然か。

作中、ゼロツーとヒロは叫竜(のコピー)と人間という種族の壁に直面し、何度も悩まされていましたが、最終的にふたりとも人間として転生してハッピーエンド……というのは、どうなのでしょうねぇ。結局それでいいのかよ!と思わなくもないですが。

「わたしを離さないで」

最終話タイトルである、「わたしを離さないで」。「エヴァ」や「トップ」「ナディア」、「グレンラガン」などのガイナックスからの伝統が関係あるのかはわかりませんが、本作でも最終話タイトルは同名の小説が元ネタと思われます。原題は「Never Let Me Go」、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏が2005年に発表した作品ですね。

同小説では「人工的に作られ抑圧される子供たち」という、まさに本作と同じような設定が使われています。以前から言われていたような気もしますが、やはり少なからず小説の設定を下敷きにした部分はあったのではないでしょうか。

まとめ

最終回となり、本作はこれで完結となりました。思うところはいろいろとありますが、最近はあまり無かったタイプの作品だったかなと思います。終盤の細かい考察とかもまた気が向いたらやろうかなぁと。

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