パラノマサイト FILE 23 本所七不思議
※軽いネタバレを含むのでご注意ください
ホラー&ミステリな作風
本作では「本所七不思議」の呪いを受けた人々が、呪い呪われの殺人ゲームに巻き込まれるというストーリー。そこに「蘇りの秘術」「死者の目撃」「過去の殺人事件」などが絡み合い、ホラーテイストな物語が進行していきます。
登場人物はそれぞれの目的を持ち、人殺しの呪いに対するスタンスもそれぞれ。積極的に使い目的を遂げようとする者、呪いを阻止しようとする者。錯綜する人々の行動が、ひとつの結末へ向かい進行していく様はお見事。
個性的な登場人物
本作は「呪いを受けた人物」のうち複数名を順番に操作しつつ、ストーリーを進行していくスタイル。いわゆる「SIREN」や「かまいたちの夜3」のようなザッピング式。複数名の視点から事件の本質を追求していく、ミステリゲームと相性の良い方式ですね。
操作キャラは大体が二人組で行動しますが、「子供を亡くしたマダムとプロ探偵」「新米刑事と熟練刑事」「女子高生コンビ」と非常に特徴的。キャラクターが立っており、どの人物でもスピンオフが作れそうなくらい魅力的です。特に刑事コンビの掛け合いは、ホラー風味な本作での清涼剤となっていて素敵。
演出とシステム
ストーリーチャート
こちらもノベル系作品で頻出のチャート方式。古くは「YU-NO」から実装されていたものですが、複数人の行動を含めて時系列管理できるのは分かりやすく、チャプター単位でシナリオを追えるのも理解の助けとなります。
特徴的な演出
本作の特徴である「360度視点での探索モード」。これがまたホラー描写に一層拍車をかけています。他のゲームのようにボタン操作で進めるよりも「自分の手で探索する感じ」が高く、何か”いる”と分かりつつも自分で振り返る、という操作感がホラー要素と嚙み合っており素晴らしい。
そういえば、360度パノラマモードといえば「夕闇通り探検隊」を思い出します。都内の実在箇所をモチーフにしている点も同一。あちらも価格高騰しているものの大変面白いゲームですので、未プレイの方にはぜひおススメしたいですね。
ミニマムな設定
各種設定などは最低限実装されており、大体困ることはありません。ただ、何度か繰り返しシナリオを追うことにもなるのですが、スキップが無いのは少し残念。アプデで追加されませんかね……。
また、詳細は触れませんが、シナリオとシステムが相互作用する進行も面白い。最後までプレイすることでその意味が分かる、という点も(途中から予測はできますが……)。
まとめ
繰り返しですが、低価格ながら高クオリティで非常におススメできる作品です。プレイ可能なハードも多いのも良いですね。続編も期待できる設定が盛り盛りなので、今後の作品展開にも期待したいところです。
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